人生も仕事も苦難はつきまとうからこそ―甘味 苦味 渋味


今日のメンタルバランスはいかがでしょうか。
詩的人の、良螢です。








仕事がうまくいかない、ということが、長い人生の中では誰でも経験することだと思います。




毎日一所懸命に働いても、それに報われるような報酬が出ない、ということも往々にしてあるでしょう。




ただ、人によって、また状況によって、その感じ方は変わってくるところなのかもしれません。






僕の場合ですが、20代半ばで最初に仕事を辞めたとき、次の長く働ける職場を見つけるまで苦労しました。

お金も底をつきそうなとき、ようやくその仕事を得ることができました。

給料はそれほど高くありませんでしたが、何しろどん底にいたので「有難いなあ」と思って仕事することが出来ました。

職場の人も皆いい人たちばかりだったので、本当に運が良かったと思います。





「有難い」と思って働けたことは、ひとつの転機になったと思います。

まず、精神的に前を向くことが出来ました。

「給料が少ない」とぼやいてばかりだったら、今の僕はなかったかもしれません。

頂いたお金でどういう自己投資しようかと、先のことを考えることができました。





もちろん、仕事があまりにきつくて、人間関係もひどい職場だったら、また別の決断があったとは思います。

それでも、報酬をもらえる有り難さは感じたと思います。

昨年会社を辞めるまでずっと、そう思えていましたから。






いま、あなたにとって何が大事でしょうか?

お金?はもちろんですよね。

その先には何があるでしょうか?




考えてもわからないかもしれません。

答えが出ないかもしれません。




いまもし苦しい状況にあったとしても、有難いと思えることが隠れているはずです。

その有り難さを見つけることができたら、少し違った心の持ちようが出来るのではないかと思います。












甘味 苦味 渋味


かんみ くみ じゅうみ




「神奈川新聞」の主筆西島芳二氏は、某禅僧の『煎茶訓』を紹介しておられました。「一碗、甘く苦さあり。ニ碗、苦くて人生苦。三碗、渋くて後年の渋さも出づる茶の味も、人生行路似通いて、哲学にさえ相通ず。」かつてフランス人の神父カンドウ氏も、ある茶人から、この「煎茶三味」を教えられて、やはり「人生に通ずる味」だと喜んだそうです。希望に燃える青年期や新婚当初の人生の味は甘く、中年の人生苦や事業苦は、苦味です。年齢を重ねると、人間にも渋味が出ます。しかし、この三味が、必ずしも序列正しく運ばず、交錯するところにこそ、人生を味わうべきです。

●出典
『禅語百選』松原泰道(祥伝社)











「人生を味わうべきです」とのことですが、言うは易く行うは難しで、味わえと言われても当の本人からすればなかなかに難しい。

その「苦」の先に明るい見通しがあれば味わうこともできると思いますが、未来は何がどうなっているかわからないので、それが思考の障壁になるのでしょう。





もしかしたら、その見えない先を「見てしまう」から、顔をしかめて苦をなめるのかもしれません。

「日々是好日」のように、いまをしっかり生きるということを時々思い直してみるということも、大事なのだとこれを書いていて思いました。
>>「日々是好日」の記事









今日も良い一日を。
良螢










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